山下達郎 待望の新譜!「ソノリテ」。
何かと忙しかったここ一ヶ月、自分へのご褒美として楽しみにしていたのが、山下達郎の新譜である。
これは、今聞いた時点で異色のアルバムである。いつものような凝りに凝ったアレンジや分厚い一人コーラスがなかなか姿を見せない。音自体も、乾いている。不要なエコーやディレイはかけていないようだ。それだけに達郎が目指した質感、響き(ソノリテ)が一際強調されている。
一曲目は、いつものアルバムだと、期待をいい意味で裏切るというかはっとさせられるようなはじけたアップテンポの曲だが、このアルバムは全然、売れていなかったころの達郎のアルバムのA面3曲目のような風情の、何気ない、だけど何度か聞き込むと味のある曲。まだ聞いていない方のためにネタバレは防ぎたいが、ヒップホップ、70年代フレンチポップス風の曲(奥様作詞)、スカ、など様々要素を取り入れ、今の達郎が触手を伸ばしている音楽への造詣の深さがうかがえる。
リアルタイムで聞いてきたファンと共に達郎も成熟し、このような形で結実したのであろうか。
どれも良い。トータルして良い。恐らく定番として聞かれるアルバムとなるであろう。
個人的にお勧めはTRACK5:「ラッキー・ガールに花束を」。「達郎とは?」と言う質問への率直な答えはこの一曲に集約されている。
1.MIDAS TOUCH
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8.フェニックス (2005 REMIX)
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