A LATIN TRIBUTE TO MILES DAVIS/HUMBERTO RAMIREZ | 「暫定復活」ジャズ&クラシック・レコメンド

A LATIN TRIBUTE TO MILES DAVIS/HUMBERTO RAMIREZ

  AMAZONでCDを買うときは1500円ジャストを目指す。送料が無料になるというセコイ理由だ。今現在ブルー・ノートのCDの多くが980円、1100円になっているから、500円前後のCDをひたすら探す。

 先日、思わぬ掘り出し物を見つけた。A LATIN TRIBUTE TO MILES DAVIS/HUMBERTO RAMIREZだ。レーベルはSt Claerという無名のものだ。ラテン・フレーバーでマイルスの名曲を演奏するというものだが、AMAZONでは曲名とリーダーしか説明していない。だがジャケットから名盤に違いないと確信し注文する。

 1曲目の「ソー・ホワット」で少々押し付けがましいテナーのソロが始まり、俄然バンドが勢いを増す。もしかして、いや確実にマイケル・ブレッカーだ。ブレッカー節とも言えるお得意のフレーズがバンド全体に浸透し、テンションが上がっていくのが手に取るように分かる。が、本当にマイケルだろうか!?。必死にネットで検索した結果、ポルトガル語のページにたどり着いた。どうやらこれは MILES LATINO というタイトルでブラジルで発売され上記レーベルが、アメリカで発売したらしい。最近のブレッカーのリーダー作はどうも煮詰まり気味で頭でっかちの印象を受け、うまいのは認めるが面白くなかった。このようにサイドマンで普段着姿のブレッカーのソロを聴くと、やはり凄いと、うなってしまう。

 1曲目「ソー・ホワット」も上出来だが、白眉は「FOUR」だろう。ラテン・アンサンブルとリーダーのソロ、ブレーカーの伸びやかなソロが、名曲名演に華を添える。

 懐が痛まず、良いCDに巡り合えたのは日ごとの精進のおかげか。

★★★★

MILES LATINO